いよいよTe Araroaの旅が始まった。灯台からの景色を楽しみ、写真を撮った。
各国の都市と距離と方角を示す看板があり、「Bluff(ブラフ)」という文字が南の方角を指している。
ニュージーランドの最南端、Te Araroaのゴール地点。
今日から数か月、Bluffという目的地だけを目指して歩くことになる。
ここから3000km先のBluffとはどんな所なんだろう。今はまだ想像もつかない。
最初のセクションは90mile beach(ナインティマイルビーチ)。
Ahipara(アヒパラ)という町を目指し4日間で100.5kmを歩く。
一歩一歩足を踏み出し、背中に荷物の重さを感じる。
重い。でも楽しい!
ついに、やっと旅が始まった!
わくわくが止まらない。
初めは山の稜線のようなところを歩いた。目下に美しい海が広がっている。
海岸に下りて海岸を歩き、火星のような岩の上や、また海岸を歩き、川を渡る。
コンクリートで固められていない河口を人生で初めて見た気がする。
なめらかで、海と川の境界なんてないみたい。
靴を脱いでくるぶし位の水位の川を渡った。
冷たーい!と叫びながら川を渡って、砂がついた足をはらって靴を履く。
なんてことない、ただ歩いているだけなのに、海岸を靴で歩くのも、
川を渡るのも、見える景色も何もかもが新しくて、それだけで楽しかった。
この日の目的地はTwilight Beach Campsite 、
スタート地点から12kmの地点のキャンプ場を目指す。
歩き始めがお昼過ぎだったので、日が傾いて夕日がきれいだ。
そろそろキャンプ場があるはずだ、と思いきょろきょろしていると、
少し小高い山の入り口にオレンジ色の三角マークがあった。
このマークがTAのルートの目印になっている。
到着した!1日目が無事に終わった!
まだ体力も残っていたので、元気に階段を上っていく。
キャンプ場にはテントが5張ほど。私たちも初めてテントを張る。
今回の旅用にSnow Peakのテントを新調した。
まだ慣れていないテントを張るのに時間がかかった。
今日からこのテントが我が家になる。
きれいな芝のキャンプ場で東屋もあったり、とても充実している。
この日の夕飯はベンおじさんのごはんとコーヒー。
ベンおじさんはNZのスーパーで購入した。
コッヘルに入れようとしたら、まさかの地面にばらまく事件。
ああー!!今日の夕飯が!!!
急いでかき集め軽く洗って、気を取り直して調理再開。
ケチャップ風味のベンおじさんライスはおいしかったけど、
1人1袋でも量は足りなかった。
すっかり辺りは暗くなり、空を見上げると満点の星空が。
歯磨きをしながら空を眺めていると、見たこともない大きな流れ星が北の空に流れた。
初日から感動しすぎて心が足りない。
寝る準備をしてテントに入る。
初めてのNZでのキャンプだ~。ほどよい疲労感と共に寝袋に入る。
うとうとしていると、ガサガサ、サクサクという足音と
ピーピーという鳥のような鳴き声が!
何だ?!と飛び起きてテントのドアを開けてみる。何もいない。
テントに戻るとガサガサ動き始める。
こちらが動くと、外の生き物は動くのをやめる。
またこちらが動かなくなると歩き始める。これを何度も繰り返す。
もしかして、、、これはKiwiではないか??!!
野生のKiwiはなかなか見ることができないと聞いていたが、
まさか初日から出会ってしまったか!?
赤色のヘッドライトを点灯させ、見えない生物の観察を始めた。
テントを網戸にして赤いライトで照らしながら探してみるが、見つからない。
1時間ぐらい足音に耳を傾け、暗闇に目を凝らしなんとかKiwiを見たいと思ったが、
結局姿を見ることはできなかった。
もしかしたらKiwiかもしれないという期待と一緒に眠りについた。
初日からたくさんの出来事があり、たくさん感動した1日だった。
TAの初日が無事に終わった。
DAY1 Cape Reinga - Twilight Beach Campsite 12km (12km/3000km)
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