ゆるり、のんびり

暮らすように歩き、歩くように暮らす日々の記録

TA DAY33: 優しさに包まれたなら

今日はわたしの靴のインソールを買いに行く。

そのため9時出発予定。

が、起きたら8時半だった。

ヨーグルトミューズリーを食べ、靴屋に向かう。

 

ケガによる足の痛みを少しでも緩和したい。

そこでインソールを買うことにした。

インソールって何?と思ったら中敷きのことだった。

今まで中敷きなど使ったことがなかったけど、試してみたらすごかった。

 

まず、土踏まずのアーチの高さが3種類ある。

わたしはミドルアーチのようだ。

そして靴のサイズに合わせ中敷きを切る。

履いてみる。

 

アウトドア用だからなのか、クッション性がすごい。

そして靴が今まで以上にフィットする。

衝撃もないので普通に歩く分には足の痛みをほとんど感じない。

このぺらぺらの2枚のものに$55も?!と思ってしまったことを謝りたい。

 

店を出ると、道路ではパレードの準備をしている。

何のパレードか気になったけど、先に進むことにした。

 

 

今日はずっと公園を歩く。

かなり丘の上まで登った。

都会感がすごい。

 

途中10Km歩いたところで、TAハイカーのYさんカップルに出会う。

少し話をして2人は先に進んでいった。

足取りが軽い。2人のザックはとても小さい。

頭がちゃんと見えている。

 

身軽さというのはとても大事だ。

初めての長旅で心配して色々持ってきてしまったけれど、

生きていくために必要なものはこの1か月でよくわかった。

明日また日本へ荷物を送り返そう。

 

なんだかすごい地形の所に来た。

ここは隕石でも落ちてこうなったのだろうか。

オークランドの街ももうすぐ見えなくなる。

思い出いっぱいのオークランド。ありがとう。

 

 

休日なので公園ではみんなスポーツを楽しんでいる。

クリケット人口が多いこと!!

その次はラグビー

サッカーをしている人はほんの少し。

野球をしている人はいない。

しばらくクリケットの試合を見てみる。

ルールはさっぱり。難しそうだ。

 

夕方予約していたキャンプ場に着く。

キャンプ場の入り口で車からおじさんが声をかけてくれた。

屋根つきのテーブルがあるからそこで休憩していいよと言ってくれた。

優しい。

 

 

テント場に行くとおじさんの言っていたテーブルがあった。

その隣にテントを張る。

 

しばらくしておじさんが戻ってくる。

こっちの方が風がないよ、といいテントスポットを教えてくれた。

テントを張りなおす。

 

温かいお湯あるから使っていいよ、とおじさん。

この方はなんて優しい人なんだ。

感動していたら、なんと私たちのためにラム肉まで焼いてくれた。

言葉が出ない。

 

彼の名前はJさん。

若く見えるがお孫さんが5人もいる。

魚を獲ったり狩りをしたりして過ごしているという。

他のTAハイカーにもこうして食事を分けてくれているそうだ。

食後にホットチョコレートを入れてくれた。

わたしの足の痛みに気付き、薬までくれた。

 

 

わたしはJさんの優しさに、しばらく立ち尽くしていた。

どうして初めて会った私たちにこんなに優しくしてくれるのだろう。

Jさんは今までの色々な経験や人との出来事を経て、

今こうしてわたしたちに接してくれているようだった。

 

ニュージーランドに来てから、優しい人たちにたくさん出会った。

たくさん助けてもらって、声をかけてもらった。

 

わたしが日本で出会った旅の人たちもまた、優しかった。

その優しさはどこからくるのだろうといつも思っていた。

感謝してもしきれないぐらい、

どう恩返ししたらいいかわからないぐらい、

みんな優しかった。

 

 

わたしは今、自分もそんな大人になりたいと思っている。

 

 

旅をするとたくさんの優しさに出会う。

その優しさはもしかすると、

いつか誰かがくれた優しさのかけらなのかもしれない。

 

数時間お話しただけだったけど、

大切なことをたくさん教えてもらった。

ありがとう、Jさん。

 

 

風が強い夜だった。

テントはそこまで揺れなかった。

これまで後ろ向きになることが多かったけど、

明日からは前向きな気持ちでこの旅に向き合っていきたい。

 

 

DAY33  Auckland - Ambury Regional Park 20km (614km/3000km) 

 

 

前日の日記↓

kamoshikahiking.hatenablog.com