ゆるり、のんびり

暮らすように歩き、歩くように暮らす日々の記録

TA DAY 32: 幸せのゼロ

久しぶりの0day。歩かない日。

気がつけば18日連続で歩いていた。

距離の短い日はほぼ休憩のような気分だったので、

まさかこんなに休んでいなかったとは思わなかった。

 

昔、水泳の北島康介さんが週1回OFFの日を作っていると言っていたことを思い出す。

一流アスリートはちゃんと積極的に体を休める日を設けているのだ。

何流でもないわたしはもっと自分の体の声を聞かなければ。

今日休んだら足の痛みは少し良くなる気がした。

 

0dayが久しぶりすぎてやることがない。暇だ。

天気が良かったので、

1か月前に来た公園の大きな桜の木の下でごろごろする。

暑かったので靴を脱いで裸足でごろごろする。

 

わたしたちから少し離れて座っていた女性に声をかけられる。

少しもじもじしている。

初めは韓国語で話しかけられた。韓国の方なのだろうか。

わたしたちが理解しないので、今度は英語で話しかけられた。

「あの、靴をあちらに置いていただけませんか?」

そんなようなことを言われた。

わたしたちは靴を自分たちとその女性との間に置いていた。

靴から彼女が座っているところまではかなり距離があった。

 

もしかしたら彼女の国の風習かなにかで

私たちが置いた靴の向きが失礼にあたったのかなと思った。

「すみません。」と言って靴を反対側に置いた。

その後は特に何も言われなかった。

 

お昼ご飯はフードコートのようなところでビビンバを食べ、

そのあとコーヒーを飲んだ。

食べたいもの、飲みたいものをお金を払えば手に入れることができる。

それはすごいことだと思った。

 

 

トレイルを歩き、街から離れている間、

わたしたちの荷物の中で一番必要のないものはお金だ。

お金があっても、買えるものがなければお金は何の意味もなさないのだと

生まれて初めてそのことに気がついた。

 

 

街をプラプラして、翌日泊まるキャンプ場に予約の電話を入れる。

無人のキャンプ場だけど、事前の予約と支払いが必要だと

トレイルノートに書いてあった。

わたしは英語で電話などできないので、シカが頑張って電話してくれた。

公衆電話の使い方も日本とは少し違ったので、結構時間がかかった。

 

 

買い出しを済ませバックパッカーに戻る。

部屋に入り、先ほど公園で出会った女性の言葉の意味がわかった。

 

 

臭い。わたしたちは臭いのだ。

靴の匂いも嗅いでみる。

とても臭い。

彼女はその臭い靴をどけてくれと言っていたのだった。

 

彼女に不快な思いをさせてしまったことは申し訳ない。

けど自分たちがこんなに臭いとは思わず、しばらく二人で爆笑していた。

 

毎日10時間近く履かれ、汗、泥、海水、色々なものを吸収して、

洗われることもなく、乾く余地を与えられなかった靴。

いつも頑張ってくれてありがとう。

 

夕食を食べ、Youtubeを見てだらだらと過ごす。

屋根があるところでだらだらできる幸せ。

お腹いっぱいになれる幸せ。

シャワーを浴びられる幸せ。

ベッドで眠れる幸せ。

 

幸せいっぱいの0dayだった。

 

DAY32 Auckland  0km (594km/3000km) 

 

 

ひと月前、桜の木の下で↓

kamoshikahiking.hatenablog.com