ゆるり、のんびり

暮らすように歩き、歩くように暮らす日々の記録

TA DAY20:みんなの旅の楽しみ方

 

 

まぶしい朝日で目が覚める。

遠くで波の音が聞こえて心地よい。

他のみんなはまだ寝ているようだ。

ピクニックテーブルで朝ご飯を食べる。

 

 

みんなも起きてきて出発の準備をしているとB&Bのオーナー夫妻がモーニングティーに誘ってくれた。(モーニングティー、アフタヌーンティー、素敵な文化だ。)

家の中に行くと、オーナーのお父さんがテレビを見ていた。

私以外のみんなは「昨日はすごい音だったね。」「眠れなかった。」

と話をしている。私は訳が分からずなんのこと?とShikaに尋ねた。

「昨日の夜、津波のアラートが鳴ってたんだよ。」

 

全く、全然聞こえなかった。

 

ニュージーランドの南島で大規模な地震があり、

その影響でこの辺りにも津波警報が出たらしい。

テレビではずっと地震のニュースが流れていた。

 

オーナーのお母さんが「できたわよー」と言ってキッチンに案内してくれた。

お茶だけでなく、またまたスコーンやミニパンケーキまで。

ここのお家は木を基調としたカウンターキッチンで窓が大きく明るくて、思い出してもうっとりするほど素敵だ。

こんなキッチンでスコーンやパンケーキを焼いてみたい。

 

みんなでゆっくりお茶を飲みながら、しゃべったり、今後の計画を立てたり。

私たちは次の町で買う食糧計画を考えていた。

すると、隣に座ったフランス人のAくんが私たちのメモ帳を見て言った。

 

「な、なんだこれは!!美しい。この美しい日本語はどういう意味なの?」

 

Aくんが指をさした先には「チョコチップクッキー」と書いてあった。

 

 

今日のトレイルヘッドまでお父さんの船に乗せてもらい、

マングローブの森の中を抜け、対岸まで送ってくれた。

みんなでお礼を告げ、出発。

ゆっくり充実した朝は歩き始めも気持ちがいい。

 

牧場や道路を歩く。

 

しばらくするとまたきれいな海に出た。

 

それにしてもニュージーランドの海岸はどうしてこんなに美しいのか。

護岸工事をしていない、テトラポットもない、ありのまま、それだけのことなんだけど。

 

この日は歩いていると髪の毛がぶぉぉぉぉぉとすごいことになったり、声が聞こえにくいレベルの風の強さだった。

するとJくんがザックを下ろし何かを取り出した。

なんと、凧!!!

凧あげをしながら歩きだしたのだ。

 

すごい!!必要最低限の荷物でも私はひーひー言っているのに、凧まで入れて歩いているなんて!!

 

私も挑戦したが、風が強く引きずられそうになった。

海岸歩きは単調で、風が強いと結構大変だなぁ~という気持ちが勝ってしまうけど、凧あげをしたり、見たりしているうちにあっという間に終わってしまう。

これは、楽しい・・・!!

 

 

すると今度はニュージーランド人のLくんが岩場に近づいて何かを探し始めた。

「みんなー!あったよー!」

そこにはたくさんのきれいな貝が!!

Mussel(マッセル)という貝で食べられるらしい。

夕食で食べるためにみんなで少し採った。

これも・・・楽しい!!

 

みんなが旅を楽しんでいる姿を見て自分の肩の力が少し抜けた気がした。

今までは「歩くぞ!」と気負っていた部分もあったかもしれないけど、そうだ、せっかくだから楽しまなくては。

 

海岸歩きから少し標高が上がる。

日差しがきつく、汗もダラダラ。

 

 

そこから少し森を歩く。ジャングル感があって楽しい。

 

 

また少し登ると稜線に出た。少し霧が出てきて風がものすごく強い。

 

 

ごつごつの岩場を登るといい眺め!

風が強すぎてみんなの声が聞こえない。でもみんな楽しそう。

 

 

また少し森の中を歩き、この日泊まるハットを目指す。

何十?何百?段もの階段下り。一日の終わり、疲労もあり膝が笑う。

 

薄暗くなってきた頃、ようやくハットに着いた。

 

ハットのなかはハイカーたちでいっぱいだったので、テントを張る。

ご飯はみんなでハットの周りで食べた。

初めましてのハイカーもいてにぎやかな夜(と言ってもまだ日は沈んでいない)。

 

 

マッセルも食べてお腹いっぱいになり、テントに戻る。

うとうとし始めた時、いつも昼間に聞いている鳥の声がしていたが、段々暗くなり、森は夜になった。

すると、今まで聞いていたかわいい鳥たちのさえずりがピタッと止み、「ぐぉぉぉぉ、きぇぇぇぇ」というような不気味な声が響く森になった。

こわい、こわい、もう寝よう。

 

DAY20   Tide Song - Peach Cove Hut 18km (386km/3000km) 

 

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ロングトレイル思ひ出の味~あさごはん~

旅の間の食事の記録、朝ご飯編です。

数日の登山であれば食事はどんなものでもそこまで気にならないけど、半年の旅となると登山ではなく生活になっていくわけなので、やっぱり自分に合うものでないと辛くなってくる。。。

日本のスーパーとは品揃えも全然違うので、初めは苦労しました。

 

トレイルで出会った仲間たちからたくさん学び、

自分たちなりのニュージーランド△山ご飯のスタイルが完成!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅茶オーティーの場合、オートミールは少し細かくなっているものがおすすめです。

形がしっかりしているOATY(オーティー)だと水分を含みにくいので、沸騰した湯につけるだけではあまり膨らみません。

トレイル上ではガスを節約したいので、なるべく火を使わず調理できるほうが便利でした。

ベースは紅茶で、街に出て買い物をできた時はマッシュルームを入れてお湯で溶かすスープで味つけしてみたり。

紅茶と砂糖だけの味付けでは完食するのがしんどいですが、ドライフルーツを入れると食感に変化があって食べやすい。

色々味変を試してみるのも楽しいです♪

 

出会いの数だけ学びあり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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好奇心

娘ぴょんちゃんの姿を見て思う。

かまり立ちをしたり、伝い歩きをしたり、

パチパチしたり。

それらの原動力は彼女の好奇心。

 

あれを触ってみたい、

自分でやってみたい、

使ってみたい、

マネしてみたい。

 

そうして色々なことができるようになっている。

伸びしろしかないわ!と歌いたくなるぐらい伸びまくっている。

 

もしかしたら大人も、好奇心さえ失わなければ

いつまでも伸びていくのではないか。

 

今日が一番小さくて

今日が一番大きい。

 

一生懸命な小さい大自然は今日もかわいい。

 

図書館で見つけたこの本の冒頭に

「自分(親)の成長」について書いてあった。

山本さんも書いていたけど、それを読んでドキッとした。

子育てが楽しいから、今はそれに集中!と思っていたけど、

自分の人生についてもこの本を読んで考えるようになった。

 

やりたい仕事、学びたいこと、

色々考えたけど今はあまり興味があることがない。

人生と考えるとつい“キャリア的”なことを考えてしまいがちだけど、

そうだ、わたしは生活者になりたいんだった。

 

日々の生活を大切にして、

暮らしの中でやってみたいことにどんどん挑戦していくことにした。

そして、今一番情熱があるのは、漫画を描くこと。

旅の漫画を描き始めたのも、いつかぴょんちゃんが読んでくれたらいいな

という思いがあったから。

まずはこの漫画を描き終えることを目標にした。

早起きして漫画を描く。至福。



 

そう決めてから2週間ほど毎日漫画を描く習慣ができてきた。

今まではちょくちょく携帯を見てしまったり、

なんとなく時間が過ぎていたけど、

今はちょっと時間ができると漫画!!

充実感も増えて、毎日楽しい。

 

アウェイをいかにホームにするか

先日娘ぴょんちゃんの10ヶ月健診があった。

6ヶ月健診はコロナ流行のため中止になってしまったので、3ヶ月健診以来7ヶ月ぶりの健診だった。

 

初めての3ヶ月健診の時は、どんなことするんだろう、どんな雰囲気なんだろうと出かける何日も前から緊張していたのを思い出す。

 

1ヶ月健診は生まれた助産院で見てもらったので、集団健診はこのときが初めてだった。

 

会場につくとたくさん赤ちゃんとお母さんがいるけれど、なんだかリラックスできず、待ち時間も長く、すごく疲れ切って帰宅したのを覚えている。

ぴょんちゃんの月齢が低かったり、自分の体力もまだ戻っていなかったことも原因だったかもしれない。

 

けれど今回は違った。

会場に着くと、なんだろう、このアットホームな感じは!!!

前回との印象の差に驚いた。

 

流れがわかっているというのもあるが、一番はその会場に知っている人が増えたことだった。

 

支援センターで時々会う赤ちゃんとお母さん。

月1回健康相談日に体重を計ってくれる担当の保健師さん。

離乳食講習会で会った栄養士さん。

 

全部で4名ぐらいではあるけれど、前に何度か会ったことがある人がいるというだけで、すごく安心感がある。

 

保健師さんとの面談?の時も、いつもちょっとしたことを相談しているので、雑談のような会話で終わって気楽だった。

 

また別の日。

ぴょんちゃん2人車で町に出て買い物をしていると、後ろから「よぉ!買い物か??」と近所に住んでいるおじさんが声をかけてくれた。

 

ちょっと雑談をしてそれぞれ買い物に戻る。

 

すると、不思議と心に余裕が出てきて、スーパーの雰囲気がふわっとしたように感じられた。

 

今もし自分の身に何かあってもぴょんちゃんを助けてくれる知っている大人が同じ空間にいる。

大げさかもしれないけど、そんな安心感があった。

一人でこの子を守らなきゃ。という気持ちが軽くなる。

 

子育てのしやすさというのはそういう事なのかもしれない。

いつも見守ってくれる周りの人たちに感謝。

 

【住】家族と自分の時間を大切にしたいから、私は今を生きることにした。断捨離します。

この家に越してきて2年弱。

ああ、物が増えてきた。

もっと快適に暮らしたい。

 

そう思って押入れの荷物を整理することにした。

衣装ケースを開ける。

前回整理したときにいつか使うなと思い取っておいた物たちが出てきた。

 

うん、これはまだ使える。

これも。しまっておこう。

 

·····

 

あれ???

この光景前にも見たことあるぞ。

 

一度しまいかけたその物たちは大学時代に買ったものだった。

これまで何度も引っ越しをした。その度に私はこの物たちを目の前にして同じことを繰り返してきたのだった。

 

一般的に見ると自分は物をあまり持っていないほうだと思っていた。

だからこれぐらいは取っておいてもいいだろうと思っていたけど。

 

家が片付かない。

毎日掃除をしてもごちゃごちゃしている。

家族3人が住むには家が広すぎるから。

子育てが忙しいから。

 

暮らしが整わない理由を何かのせいにしていた。

でもそれは自分のせいだったのかもしれない。

 

使っていないものは手放そう。

 

そう思って再び物と向き合う。

 

。。。。。

 

手放すものがない。。。

 

やっぱり何度もしまう選択をされてきた物たちだけあって、使えそうだなと思う場面が想像できる。

こんなときに使えそう。これはいつかこんな時が来たら使おう。

 

代表的なものがデジタル一眼レフカメラ

これは大学4年生の頃、結構奮発して買ったものだ。

卒業旅行でトルコへ行った時、友人がミラーレスカメラを持っていて、その写真の美しさに驚いた。

この旅の思い出をこんな形に残すことができるのか、自分もこんな写真を撮りたいと情熱が燃え上がり、手に入れた。

 

社会人になってからは一人旅にハマり、このカメラを持って色々な所へ出かけた。

旅先で友達ができて、色々な人に出会って。

そんな青春時代を共に過ごした相棒だった。

最近は使うことがなかったけど、

子どもの写真を撮りたいな。

望遠レンズもあるから運動会とかで活躍するかも。

そんなことを思いながら押入れにしまっていた。

 

でも、今の自分はこのカメラを使うだろうか?

ロングトレイルを歩いてから荷物はコンパクト、軽いものをより好むようになった。

写真はきれいに撮れる。でもその分容量も重い。

娘の写真を撮りすぎてスマホの容量がいつもいっぱいな私がこのカメラで娘を撮影したとして、ハードディスクが何個あっても足りないのではないか。

昔はこのカメラで写真を撮るのが好きだった。

でも今はホワイトバランスやシャッタースピードをあれこれ試すことをするだろうか。

 

 

今の自分がやりたいことは何だろう。

 

家族でのんびり過ごす休日がほしい。

畑仕事もしたい。

絵も描きたい。

 

ふむ。

ゆっくりする時間と草刈り鎌と紙とペンがあればそれでいいかもしれない。

 

よし!!!手放そう!!!!!

 

デジタル一眼レフを手放す覚悟を決めてから、吹っ切れたように物を整理しようという意欲が出てきた。

 

取っておいても困らない。

でも、もし、もし明日私の一生が終わってしまったとしたら?

これらの物と向き合うのは夫か、親兄弟か。。。

大切な人たちの貴重な人生の時間を自分が片付けられなかった物につかわせるなんて、申し訳なさすぎる。

自分が手に入れたものは自分でかたをつけよう。

このカメラをカメラとして使ってくれる人の元へ。

今まで楽しかったよ、ありがとう。