6時にバス停で目覚める。
細く硬いベンチの上で寝たせいか、体がバキバキに固まっている。
朝食はオートミールに昨日買ったオレンジを添えて。
フレッシュなものを食べられるって幸せ~。
トレイルノートによるとバス停から海まで下り、
腰ぐらいの深さがある海を歩いて渡るというルートになっている。
しかし、今のわたしの足の痛みでは海の中を踏ん張って歩くことは難しい。
今回はケガの回復を最優先し、迂回して道路を歩くことにした。
車通りも多く、町の大きさも大都会な雰囲気になってきた。
15km先にRegional Parkというものがあるようだ。
広い敷地のようなので、どこかでキャンプできそうな所があるかもしれない。
今日はそこまで歩くことを目標にした。
足の痛みは悪くなってはいないが、良くもなっていない。
ロードでも時速3㎞で歩けているのかどうか。
この先ずっとこの痛みと共に歩かなければいけないとしたら・・・。
先の長いゴールのことを考えると途方に暮れる。
Regional Parkに着いた。
とてもきれいに整備されている広い公園だ。
しかし、キャンプは禁止だった。
さらに15㎞先のホリデーパークを目指すことに。
この足で1日30㎞歩くのは結構きつい。でも歩くしかない。
公園から先は海岸と住宅地を何度も行ったり来たりするようなルートだった。住宅地の近くなのに、海が本当にきれい。
しかし、アップダウンがかなりあって、日差しも強くてバテバテに。
この地域の街路樹なのだろうか。
至る所にブラシのような花をつけた木が植わっている。
ブラシの赤と空の青の組み合わせがとても好きだ。
静かな住宅街。
犬の散歩をしている人とよくすれ違う。
みんな必ず笑顔で挨拶をしてくれる。
犬はリードをつけていない。
でもちゃんと飼い主さんの横を歩いている。
TAのマークが所々にしかなく、道を何度も間違えながら進む。
途中で道に迷って困っていたら、
尾道出身の日本人のお兄さんが案内してくれた。
街の中心部に出る。
そこにはなんと!クリスマスツリーが!!
とても暑いからクリスマス感が全くなかったけど、
あと1ヶ月でクリスマスなんだー。
南半球のクリスマス、どんな感じなんだろう。
ジェラート屋さんを見つけたので、食べてみる。
しかもダブル!うまい!!元気が出る!!
海岸は広いのでおしゃべりしながら並んで歩けるのがいい。
昔、京都で一緒にうどんを食べた時の話になった。
シカはその日ロングトレイルを歩くことを決めたんだとか。
当時は一緒にニュージーランドに来るなんて全く想像していなかったから、
今こうして共に旅をしているのがとても不思議でなんとも嬉しいことだと思った。
足が痛かったり、思うペースで歩けなかったり、うまくいかないことが多いけど、
同じ時間を共有できることに感謝してもっと旅を楽しもう。
道を間違えてこんな所に来てしまった。波はすぐそこ、結構スリリング。
海沿いの道は潮が満ちてくると歩けない。
なんとか引き返す。
安全な道に戻った。
子どもたちが海遊びを楽しんでいる。
その先に見えるのは、もしかしてオークランド?!
ついにここまで来たか。
歴史的遺跡のようなところを歩く。
海に面した石の椅子が作ってあったり、階段があったり、部屋があったり。
ラピュタのような雰囲気の場所。暗くなったらちょっと怖いかも。
何に使われていた場所なのか気になる。
なんとか30㎞歩ききってホリデーパークに到着。
大都市オークランドに近いキャンプ場だけあって人がたくさん。
隣のキャンパーバンのおじさんは家は持っていなくて、
ホリデーパークを転々としながら仕事をしているそうだ。
これだけキャンプ場が整備されていればノマド的な働き方も難しくはないのかも。
夕食のお肉を買いに町へいこうとしたら、キャビンからJさんとPさんが出てきた。
わー!また会えた!嬉しい!!
Jさんはわたしの足のことを心配してくれていた。
「今日新しいものを買ったから、古いものをあげるわ。使ってみて。」
と言ってAnicaという軟膏のような薬までくれた。
何度も会ってもいつも優しくしてくれるJさん。
わたしも自然と色々な話ができる。
自分もこんな人になりたいと思う。
(この時全然英語を話せなかったのにどうやって会話が成立していたのかあんまり覚えていない。Jさんが私の英語を理解しようと相当頑張ってくれていたんだと思う。)
明日はいよいよオークランドへ。
この旅を始める前に滞在していた街。
あれから1か月。
今の私の目にはあの街がどんな風に映るのか。楽しみだ。
DAY30 Stillwaterへ向かう道のバス停 - Takapuna Holiday Park 30km (584km/3000km)
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